こんにちは、こんたろです。
せっかく手に入れたキャンプ道具。
どうせなら綺麗なまま、長く使いたいですよね。
それにはキャンプ毎のメンテナンスが、とても重要です。
なんでもそうだけど、大切に扱うと愛着が湧くんだよねぇ。
今回は「シュラフ(寝袋)」のメンテナンスについて解説します。
寒い時期ほどありがたみを感じるシュラフ、
しっかりお手入れしていきましょう。
基本は「干す」こと

シュラフのメンテナンスというと
洗濯のイメージを持つ人が居るかもしれませんね。
でも使用する度に洗濯する必要はありません。
シュラフは「お布団」ですから、
まずはきちんと干して乾燥させることが大切です。
シュラフはたくさんの水分を吸っている
人は睡眠中、呼吸と汗で500ml~1Lもの水分を放出します。
ペットボトル1~2本分と考えると、とても多い量ですね。
シュラフは全身をすっぽりと覆うので、
そのほとんどを吸収してしまいます。
だから、朝起きたらシュラフの内側が湿ってるんだね。
寒い時期だとテント内が結露して
それがシュラフに付着することもありますね。
フロアが無いテントで寝る場合、
地面から放出された水分が付着するケースも。
シュラフの内側と外側
両方から大量の水分が入り込むことになります。
使用する度に水分を吸うので、
干さない限り、いつまでも水分が残ることになります。
水分を含むとどうなるのか
シュラフの中身は化繊又はダウンです。
化繊の場合は水分を含んでも
保温性能はあまり変わりません。
ダウンの場合。
空気を含んでふわふわしていないと保温能力が保てないので、
水分を吸うと急激に性能が低下します。
共通して起こるのは
雑菌が繁殖して臭いを発するようになったり、
カビが生えたり、埃っぽくなったり。
保温性能としては問題ないけど不快、というもの。
あとはウルトラライト装備をしている人には深刻な
水分による重量増加があります。
使用後は必ず干そう
キャンプから帰ったら早々に干しましょう。
帰宅の当日中にやってしまうのがベストです。
生地は紫外線で傷んでしまうので、本来は陰干しが推奨されていますが
短時間であればお日様の下で干しても良いでしょう。
干すときは出来るだけ風通しの良い場所で。
生地が重ならないように、コの字で干すと良いです。

水分が中にこもったままにならないように、
途中で裏返したりしながら
中心までしっかりと乾燥させます。
あと注意点。
シュラフはとても繊細なアイテムなので、
間違っても昔の布団叩きのようにバシバシしてはいけません。
優しく、やさしーく取り扱いましょう。
下からぽふぽふして、空気を含ませるようにするといいらしいよ。
使用前に干すとふかふかに
キャンプ前日に干すと、
しっかり乾燥した状態で使用できるので暖かさがアップします。
干した後の布団が暖かいのと同じですね。
とても気持ち良いので、
キャンプの準備に余裕があればぜひ。
汚れてきたら洗濯する

水分については乾燥させることで対応できますが
皮脂汚れ、唾液汚れ、垢やダニなどは取れません。
おおよその目安として30~50泊使用したら丸洗いすると良い、
とされています。
あくまでも目安なので、あまり使用回数に拘らず、
汚れや臭い、保温性能の低下などが気になりだしたら
丸洗いすれば良いでしょう。
化繊とダウンでは
洗い方や乾燥の仕方が異なります。
それぞれ解説していきます。
※今回紹介する方法はメーカー推奨とは異なる場合があります。洗濯は自己責任になってしまいますので、よく確認してから行ってください。
化繊の場合
化繊のシュラフの場合は
生地が多少傷んでも、中綿が飛び出てきたり、偏ったり
ということが起こりにくいです。
なので、ガシガシ洗って大丈夫。
洗濯機でも洗えます。
メーカー推奨は手洗いの場合が多いですが、
毛布洗い(手洗い)コースなどの優しい洗い方であれば
大きな問題はないでしょう。
洗剤は液体の中性洗剤がおすすめ。
粉の洗剤はすすぎがうまくいかない場合があります。
化繊の弱点は熱です。
上の動画では乾燥機に投入して1枚縮んでいますね。
低温の乾燥機を選択するか、
あるいは陰干しであれば劣化の心配はありません。
水分が残らないように途中で裏返しながら、
中心までしっかり乾燥させましょう。
ダウンの場合
ダウンを洗うことには強い抵抗があるかもしれませんが
意外と普通に洗えます。
浴槽などにぬるま湯を張って踏み洗いする方法もありますが、
今回は洗濯機での洗い方をご紹介します。
動画の通りですが、順を追って解説します。
1. 洗濯ネットを使う
ダウンの偏りや生地の保護のため、
必ず洗濯ネットを使用します。
シュラフはファスナーを閉じて、
きれいに丸めて投入します。
これもダウンを保護するためです。
ダウンの場合はダメージを抑えることが、何よりも重要です。
2. 洗濯機に入れて液体中性洗剤を投入する
粉の洗剤では内部に粉が残ってしまいます。
必ず液体の洗剤を使用します。
通常の洗濯用中性洗剤を薄めて使っても良いですが、
どのくらい薄めれば良いか明確な基準がありません。
もし心配ならダウン用の洗剤を使用してください。
3. 毛布洗い(手洗い)コースで洗濯→すすぎ→脱水を行う/乾燥も
とにかく優しく洗うコースで洗います。
脱水は洗濯機だと不安、という場合は
自分の手で脱水しても良いです。
その場合は強く絞るとダウンや生地にダメージが入る可能性があるので、
タオルで挟んで押しつぶすようにします。
ただ、洗濯機で脱水したほうが乾きが早いですね。
動画ではあまり触れていませんが、
湿った状態が続くと臭いの元になります。
衣服でも生乾きの臭いってありますよね、あれです。
脱水後はすぐにコインランドリーの大型乾燥機で乾燥させましょう。
中温以下の乾燥機で、ファスナーを開いて2回以上乾燥機に入れます。
2回目以降は水分が残った面を外側にして入れると
早く乾燥が進みます。
乾燥時間は目安が無いので、
状態を見ながら短時間ずつやってみてください。
乾燥機から出した直後は暖かく、
濡れているかどうかが判別しにくいので
軽くはたいて冷ましてから、濡れていないかチェックしましょう。
4. 陰干しで完全に乾くまで干す
乾燥機に入れても中心部の水分が残っている場合が多いです。
そこで、仕上げに長時間かけて陰干しします。
風が通りやすいようにコの字型に干して、
途中で裏返したりしながら乾燥させましょう。
しっかり乾くまで1週間ほどかかることもあります。
5. 乾いたら羽毛をほぐす
乾いてからほぐします。
濡れた状態ではあまりほぐれません。
両手で左右からぽふぽふ叩く感じです。
無理にやると傷むだけなので、優しく丁寧に。
ほぐれない場合はまだ濡れている可能性があるので
しっかり乾燥させてから再トライしましょう。
6. 羽毛の吹き出し・飛び出しを取り除く
粘着クリーナーで飛び出た羽毛を取り除きます。
多少抜けても保温能力には影響ありません。
勿体ないからといって押し戻したりすると
穴が広がってしまいます。
そっとコロコロしてやりましょう。
7. 縫い目を中心に防水スプレーを塗布する
防水スプレーをかけてやると、
汚れと水分が侵入しにくくなります。
といっても効果は限定的なので、
割り切って一切スプレーしない、という選択もアリですね。
もし使うなら通気性が保たれるものにしましょう。
保管する

しっかり乾燥させたら、
できるだけ良い状態で保管しましょう。
保管する場所について
寒暖差が発生するところに保管すると、
結露が発生してびちゃびちゃになってしまいます。
なので、プレハブの納屋など空調の効かない場所や、
気温変化の激しい窓際などは保管に向きません。
直射日光が当たるのも避けたいところです。
ということで室内の、
できるだけ窓や玄関から離れたところが良いですね。
更に、出来るだけ風通しの良い場所が適しています。
理由は、溜まってしまう湿気。
湿度が高いとカビが生えてしまいます。
保管場所なんて押し入れしかない、という場合も多いですが
かなり湿気がこもりやすいですよね。
もし押し入れに保管する場合は、
湿気取りを設置して定期的に交換するなどの管理が必要です。
もし可能なら、リビングなどに出しておければ最高ですね。
うちは通路に棚作って置きました。結構邪魔になってる・・・。
保管方法について
シュラフはバッグに入った状態で買いますので
そのバッグに入れて保管するのが正解・・・
ではありません。
バッグに詰め込むとシュラフは圧縮された状態になります。
ダウンでも綿でも、圧縮されたままの状態が続くと
膨らまなくなってしまうことがあります。
出来るだけ潰さないように、
ふわっとした状態で保管しましょう。
例えばモンベルのダウンシュラフを購入すると、
保管用のストレージバッグが付属します。
上がストレージバッグ、下が持ち運び用のバッグです。

ストレージバッグが無い場合は、
100均ショップにあるようなランドリーバッグや
メッシュバッグが安価で使いやすくおすすめです。
これに放り込んでおくのが最も楽な保管方法です。
他には、ハンガーにかけて吊るしておくのも良いでしょう。

個人的には、こうやって見えるところに出しておくのが大好きです。
もしも家族の理解が得られるなら、ぜひやってみてください。
他の道具も並べておけば、まるでアウトドアショップのように見えてテンションも上がりますね。
生地の破れを補修する

同じシュラフをずっと使っていれば、
いずれ生地が破れたり、穴が空いたりすることもあります。
小さなものであれば補修が可能ですので、
できるだけ軽微な損傷のうちに直してしまいましょう。
生地の補修にはリペアパッチを使います。
例えばこういうもの。
補修の手順は簡単です。
- 損傷個所のサイズに合わせてリペアパッチをカットする。角は丸くしておくと剥がれにくくなる。
- 生地の汚れを拭き取る。
- シワにならないように接着面を張り合わせる。圧力をかけるとくっつく。
これだけ。
リペアパッチで対応できないくらい破損した場合や、
中のダウンや綿が抜けてしまった場合は、
まずはメーカーに相談してみると良いでしょう。
水と汚れを防ぐ使い方

シュラフは濡れたら干す、汚れたら洗う。
でも出来れば濡らしたくないし、汚したくありませんよね。
キャンプで水や汚れの付着を防ぐには、
「直接触れない」ことが重要です。
インナーシュラフを使えば
皮脂汚れの付着を防ぐことが可能です。
寝袋の内側に入れて使います。
インナーシーツとも呼ばれますね。
寝袋と違いコットン生地なので、肌触りも気持ち良いです。
暖かさもアップするので、特に秋以降は重宝しますよ。
ちなみに外側に使うのはシュラフカバーです。
これは暖かさを逃がさないことと、
シュラフに結露水を付着させないために使います。
外側からの水分の進入をある程度防ぎますので、
帰ってからの乾燥時間短縮だけでなく、
ダウンの場合は保温力低下を防ぐ重要な役割があります。
周辺アイテムをうまく使いましょう。
まとめ

シュラフ、特にダウンシュラフのメンテナンスに迷う人はとても多いようです。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
他の道具のメンテナンスも、ぜひご参考に。
それでは。